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5.132021
【経審】研究開発の状況W6とは

「研究開発の状況って経審でどのように評価されるの?」
「誰でも評価の対象になるの?」
こういった疑問にお答えします。
本記事のテーマ
この記事を読むことで、経審の項目の1つである研究開発の状況W6がどのような点で評価されるのかが理解できるようになります。
研究開発の状況W6とは
経営事項審査(以下、「経審」という。)では、社会性等をはかる指標として評点Wが10つの項目(W1~W10)に分かれています。
そのうちの1つが研究開発の状況W6です。
研究開発の状況W6とは、企業の社会的責任(CSR)を評価する項目になります。
研究開発費の金額をもって経審の点数がつけられます。
加点評価の対象は会計監査人設置会社のみ
この項目は、評価の対象が会計監査人設置会社に限定されています。
そのため、会計監査人を設置していない建設業者の場合は、この項目では経審で点数がつかないということになります。
会計監査人設置会社というのは、会計監査人が財務諸表に対して、無限定適正意見または限定付適正意見を表明しているというのが条件です。
研究開発費の金額が評価
研究開発費の金額に応じて、経審の点数が加点されます。
研究開発費の金額が5,000万円未満の場合は、点数がつきませんが、5,000万円以上になれば、1~25点の範囲内で点数がつきます。
有価証券報告書2年分を用意する
研究開発費の金額は、有価証券報告書で確認することができます。
経審の点数は、2年平均の研究開発費の額で算出します。
確認書類は次のとおりです。
- 有価証券報告書(2年分)
- 決算報告書の注記表(2年分)
※決算報告書の注記表に研究開発費の総額が記載されている場合は、有価証券報告書は省略できる場合があります。
研究開発の状況W6の評点表
研究開発の状況の評点表は次のとおりです。
2年平均の研究開発費の額 | 評点 |
100億円以上 | 25 |
75億円以上100億円未満 | 24 |
50億円以上75億円未満 | 23 |
30億円以上50億円未満 | 22 |
20億円以上30億円未満 | 21 |
19億円以上20億円未満 | 20 |
18億円以上19億円未満 | 19 |
17億円以上18億円未満 | 18 |
16億円以上17億円未満 | 17 |
15億円以上16億円未満 | 16 |
14億円以上15億円未満 | 15 |
13億円以上14億円未満 | 14 |
12億円以上13億円未満 | 13 |
11億円以上12億円未満 | 12 |
10億円以上11億円未満 | 11 |
9億円以上10億円未満 | 10 |
8億円以上9億円未満 | 9 |
7億円以上8億円未満 | 8 |
6億円以上7億円未満 | 7 |
5億円以上6億円未満 | 6 |
4億円以上5億円未満 | 5 |
3億円以上4億円未満 | 4 |
2億円以上3億円未満 | 3 |
1億円以上2億円未満 | 2 |
5,000万円以上1億円未満 | 1 |
5,000万円未満 | 0 |
評価対象となっている会計検査人設置会社にとっては、経審の点数で対象となっていない建設会社と差別化を図ることができる有利な項目となっています。
経営事項審査に関わらず、ご不明な点やお悩みがありましたら、お気軽にお問い合わせください。