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【経審】完成工事高X1とは

完成工事高X1とは

経営事項審査(以下、「経審」という。)では、完成工事高を記入する必要があります。

完成工事高X1(完成した工事の売上高)は、評点項目の1つとなっているため、完成工事高の数字が大きくなれば、経審の点数もアップします。

「完成工事高といっても、決算時の数字を転記するだけじゃないの?」

そう思われるかもしれませんが、そうでもありません。

知識さえあればもっと経審の点数を上げることができたということが起こりえます。

ここでは、完成工事高の考え方と対策についてまとめました。

 

完成工事高は2年平均か3年平均か選ぶことができる

完成工事高は、決算時の数字を転記するだけではありません。

審査対象事業年度と前審査対象事業年度の2年平均、または前々審査対象事業年度までの3年平均のいずれかを選択することができます。

どちらを選択したほうが完成工事高の数字が大きくなるのかを計算して考える必要があります。

例えば、完成工事高が次のような場合は、2年平均か3年平均、どちらを選択したほうが有利となるでしょうか。

(千円)

申請業種 審査対象事業年度 前年度 前々年度
管工事 5,600 6,000 7,000

2年平均を選択した場合の完成工事高

管工事:(5,600+6,000)÷2=5,800(千円)

3年平均を選択した場合の完成工事高

管工事:(5,600+6,000+7,000)÷3=6,200(千円)

 

2年平均を選択すると5,800(千円)、3年平均を選択すると6,200(千円)を完成工事高として記入することになり、3年平均を選択したほうが完成工事高の数字が大きくなります。

今回のケースでいえば、完成工事高が6,000万円以上か否かで評点に差がつきますので、3年平均を選択したほうが有利と考えられます。

 

申請業種ごとに2年平均か3年平均か選ぶことはできない

完成工事高を算出するときは、2年平均か3年平均かを選択することができました。

ただし、申請業種ごとに2年平均とするか3年平均とするかを変えることはできません。

もし、1つの業種で2年平均を選択する場合であれば、他の業種も、完成工事高は2年平均の数字を記入しなければなりません。

そのため、どちらを選択したほうが完成工事高の数字が大きくなるのかを計算することはもちろんですが、どの業種の評点を上げたいのかも考える必要があります。

例えば、管工事と水道施設工事で経審の申請をする場合を考えてみましょう。

(千円)

申請業種 審査対象事業年度 前年度 前々年度
管工事 5,600 6,000 7,000
水道施設工事 9,000 9,000 3,000

2年平均を選択した場合の完成工事高

2年平均を選択した場合は、管工事、水道施設工事どちらも2年平均で完成工事高を算出します。

管工事:(5,600+6,000)÷2=5,800(千円)
水道施設工事:(9,000+9,000)÷2=9,000(千円)

3年平均を選択した場合の完成工事高

3年平均を選択した場合は、管工事、水道施設工事どちらも3年平均で完成工事高を算出します。

管工事:(5,600+6,000+7,000)÷3=6,200(千円)
水道施設工事:(9,000+9,000+3,000)÷3=7,000(千円)

 

今回のケースは、複数の業種で経審を受ける場合になります。

申請業種ごとに2年平均とするか3年平均とするかは変えることができませんので、慎重にどちらを選択するかを決めなければなりません。

この場合は、どちらの業種の評点を上げたいか、重視したいかを考える必要があります。

管工事を重視したいのであれば、3年平均を選択したほうが有利になりますし、水道施設工事を重視したいのであれば2年平均を選択したほうが有利になります。

 

完成工事高の振替

経審では、業種ごとに完成工事高を計上しますが、一式工事、専門工事ともに、相互に関連がある場合は完成工事高を振り替えるが認められています。

経審の点数を上げるために完成工事高を申請する業種にまとめるイメージです。

申請しない業種で完成工事高として計上しても経審の点数には結びつきませんので、経審の点数を上げるためにも完成工事高の振替は有効的に活用する必要があります。

ただし、事業年度ごとに、振替する年度と振替しない年度を混在させるようなことはできません。

 

工事完成基準と工事進行基準

建設業の会計では、「工事完成基準」と「工事進行基準」という2つの基準があります。

工事完成基準とは、工事が終了した時点で売上と経費を計上する考え方です。

一方、工事進行基準は、工事が終了するまでの間、売上と経費を分散して計上する考え方です。

会計処理の考え方によって、完成工事高の数字も変わってくることがあり、当然ながら経審の点数にも影響してくることになります。

それぞれ、メリット、デメリットもありますので、税理士などの専門家に相談しながら、どちらの基準で会計処理を行うか検討してみることも経審の点数アップのためにできる1つの手になります。

 

完成工事高という項目1つをとっても、経審の点数が変わってくることがあります。

当事務所では、経審の点数アップにつなげる有益な情報を提供するとともに、税理士などの専門家と連携しながら、経営者の皆様が思い描くビジョンの達成に向けた方法を一緒に考え、そのための提案をさせていただきます。

経営事項審査や入札参加資格審査などでお困りでしたら遠慮なくお気軽にお問い合わせください。

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